予告抜き「ダム放流」で被災者を押し流す金正恩体制の人災体質

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両江道(リャンガンド)白岩(ペガム)郡にある「西頭水(ソドゥス)水力発電所」は、急激な雨量増加に排水が間に合わず、ダムの擁壁が崩壊する危険性があったため水門を開いたのだが、これが事前通告もなく夜中に行われたのだ。

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人道支援はすべき

中国当局は、北朝鮮のダム放流を事前に察知しており、川付近の住民に避難するよう携帯一斉メールを発信した。一方、北朝鮮の人々は、当局から何も知らされないまま、濁流に消えていった。水害で家族を失った遺族女性は、当局に対して激しく抗議するほどだ。

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現在、北朝鮮当局は現地の実態調査を行っているが、行方不明者の捜索や遺体の収容よりも、武器、弾薬、高価なドイツ製の夜間監視設備の捜索に当たらせているとも言われる。また、脱北者が増えることを恐れて、動員された人員を復旧ではなく国境監視に当たらせ、住民に対しては午後9時以降の外出をしないように命じた。