金正恩氏「プラスチック漁船2万隻」の調達を命令…漁民の人命被害で

金正恩氏が購入を指示したのは「ボリスティック漁船」というものだが、これは「バリスティック」(Ballistic、弾道)と「プラスチック」の造語で、GPS付きで小型のFRP(繊維強化プラスチック)製の漁船を指すものと見られる。

日本海沿岸に漂着した北朝鮮の漁船は、木材をクギで固定しコールタールを縫って水密処理した構造になっている。これだと、船体が波に揉まれているうちにクギが抜け、海上で分解してしまう危険性が大きい。

指示文は、「近年、日本、中国、南朝鮮(韓国)などに漁に出た漁民が、風や波で漂流したり、死亡したりする事故が相次いでいる。これがわが共和国の対外的な威信を深刻に毀損している」と指摘した。つまり、海難事故の多発は国の恥ということだ。

(参考記事:「あの恐怖は言い表せない」北朝鮮の元漁師が体験した「生死の境目」

北朝鮮では、まともな装備を搭載していない木造船で出漁し、命を落とす人が後を絶たない。イカ漁に従事したことのある脱北男性は「毎年、イカ漁の時期には、私の近所だけでも漁に出て帰ってこない人が数十人いた」と証言している。

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