「避妊するな」金正恩氏の命令に苦しむ北朝鮮の女性たち

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米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、北朝鮮の金正恩党委員長は3年前、避妊と妊娠中絶を禁止し、これに背けば懲役3年の刑に処すとの命令を出した。避妊も中絶ももともと法で禁じられていたのだが、形骸化していた。しかし少子化が進んで軍の兵員充足までが難しくなるに及び、改めて厳命したのだ。

このようなムチャクチャな規則のせいで、北朝鮮社会には様々な弊害が生じている。RFAが今月5日に伝えたところでは、北朝鮮女性の多くは仕方なく、ヤミで出回る質の悪い子宮内避妊器具を使用している。しかも長期にわたり装着したままでいるせいで、炎症に苦しむ事例が増えているという。

北朝鮮では、まともな性教育が行われていないため性感染症が拡大した悪しき前例がある。

(参考記事:北朝鮮で「性感染症」がまん延…「性教育不在」「男女共学」で爆発的拡大

「避妊・中絶の禁止」もまた、誤った女性観から生まれた差別的な政策であると言えるだろう。

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そもそも北朝鮮女性が妊娠を避けようとするのは、慢性的な経済難の中で子どもを育てるのが難しいためだ。現在、北朝鮮経済の柱となっているのは、市場で商売に精を出す女性たちだ。