北朝鮮有数の鉱山が操業中断、路頭に迷う子供たち

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北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクト)にある茂山(ムサン)鉱山。年間650万トンの鉄鉱石を生産し、主に中国に輸出。年間1億ドルの外貨を稼ぎ出し「朝鮮の宝」と言われてきた。稼働の様子は、川向こうの中国・吉林省からも鮮明に見て取れるほどだった。

鉱山労働者の月給は最高で100万北朝鮮ウォン(約1万4000円)。一般的な労働者が10年かけても稼げないほどの高給取りだった。

この鉱山が今年7月、操業を中断し、配給も止まってしまったと現地のデイリーNK内部情報筋が伝えてきた。市民の生活は苦しく、「苦難の行軍」と似たような状況に陥っているとのことだ。

「苦難の行軍」とは、1990年代後半の北朝鮮を襲った未曾有の食糧危機で、数十万人とも言われる餓死者が出た。当時、親を失った子どもたちは家を出て町をさまよい、「コチェビ(ストリート・チルドレン)」として生きていくことを余儀なくされた。そんな状況が、茂山で再現されているというのだ。

(参考記事:「街は生気を失い、人々はゾンビのように徘徊した」…北朝鮮「大量餓死」の記憶