「親子の縁を切るしかない」脱北者の母に苦渋の決断を迫ったものとは

北朝鮮の抑圧体制を支える秘密警察、国家保衛省(保衛部)の要員たちは、その絶大な権限を悪用して国民を痛み付け、カネを搾り取ってきた。そんな保衛部の脅迫に耐えかね、親子の縁を切る選択を迫られた脱北者がいる。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)に住んでいたキム・ミンスクさん(仮名)は5年前に脱北し、今は韓国で暮らしている。キムさんはデイリーNKの取材に、一部始終を語った。

キムさんは、北朝鮮に残してきた息子リ・ナムギュさん(仮名)と、中国キャリアの携帯電話を使って連絡を取り合ってきた。

今年9月、リさんはいつものようにキムさんと通話していた。そこを保衛部に急襲され、逮捕された。通常、海外に電話する場合には、問題にならないように保衛部にあらかじめワイロを渡す必要がある。中国への留学経験を持つリさんがそれを知らないわけがなく、何らかの理由でワイロを渡さなかったため、逮捕されたものと思われる。もしくは、保衛部にカネが必要な事情があり、あえて逮捕した可能性もある。

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