ちなみに北朝鮮は、ベトナム戦争の期間中に軍事援助を送る協定をカンボジアやラオスとも締結している。ベトナム戦争への参戦を通じ、北ベトナム、カンボジア、ラオスとの関係を深めていったわけだ。
こうした関係は、最近になって意味を持ち始めた。2006年10月に北朝鮮が核実験を実施すると国連安保理で制裁決議が採択され、日・米・中・露・韓との6者会合も膠着状態が続いている。しかし、北朝鮮とベトナム、カンボジア、ラオスの間では友好関係が続いており、交流も盛んだ。まして軍事代表団の往来もあるので、国連安保理決議違反が疑われるような場合もある。
暗転する運命
北朝鮮は、一般的に思われているのと異なり、決して世界から孤立しているわけではない。それにしても、この3国との友好関係はかなり目を引くものがある。ベトナム戦争で自国兵士らを犠牲にして手に入れたものは、北朝鮮にとって決して小さくはなかったというわけだ。