【対北情報戦の内幕-14-】米国の「シャッター・コントロール」に翻弄される衛星情報

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1980年代の半ばには、東西冷戦はまだ終わっていなかった。列島が、ソ連と対峙する「不沈空母」にもなぞらえられた日本である。商用衛星の画像をこっそり購入しなくとも、同盟国である米国から、軍用の偵察衛星が撮影した画像を入手することもできたのではないか。

この疑問についてある自衛隊OBは、「昔も今も変わらない根本的な問題」であると指摘する。

対米従属の象徴

「東立川駐屯地の中央地理隊が、商用衛星の画像を使って『静態情報』をやっていたのは事実だ。ここには海空自衛隊の要員も派遣されていた。これが母体となって、現情報本部の画像・地理部に発展したんだ」