こうした空気を感じている北朝鮮の幹部たちは、生きた心地がしないだろう。なぜなら粛清には、残忍な処刑が伴うからだ。
(参考記事:玄永哲氏の銃殺で使用の「高射銃」、人体が跡形もなく吹き飛び…)しかし、仮に幹部を世代交代させたところで、金正恩体制の何かが良くなるとも思えない。北朝鮮のようにカネもモノも足りない環境下では、現場の責任者たちが様々な場面で機転をきかせ、あるいは英断を下すことなしに、社会は回って行かない。彼らが恐怖政治の前で委縮してしまえば、どうにかこうにか回っている北朝鮮社会の歯車を、完全に狂わせてしまう可能性は低くないのだ。