北朝鮮は過去、要人暗殺のためきわめて周到に準備を行った経緯があるだけに、正男氏の周辺に協力者――正男氏から見れば「裏切り者」――を仕込んでいた可能性は排除できない。
(参考記事:「喜び組」を暴露され激怒 「身内殺し」に手を染めた北朝鮮の独裁者)また、正男氏は殺される直前、北朝鮮の外交官から接触を受け、帰国を迫られていたとの情報もある。そうしたやり取りの中、マレーシアを訪れるよう仕向けられたのかもしれない。
彼とその家族が滞在してたマカオは中国の領土であり、暗殺を強行するには様々な制約があったはずだからだ。
(参考記事:「ただちに帰国せよ」死の直前、金正男氏に迫った男たち)