それで英紙テレグラフなどが、マレーシア当局にとって兄よりも警護が容易に見える彼女が、遺体の身元確認のため現地入りするのではないか、と報じたのだ。
しかし当人たちにとっては、ことはそう単純なものではないのだと筆者は予想する。また、正男氏にはほかにも妻子がいるとされ、北朝鮮がそちらに圧力をかけて協力を強いるなら、ハンソル氏やソリ氏の行動が無駄になる可能性もある。
世が世なら、北朝鮮の特権階級としての人生を送れたはずの彼らも、今は深い苦悩の中にあるはずなのだ。
(参考記事:金正男氏殺害で気になる正恩氏「美貌の姉」の身の上)