このような特権と財産を持つ華僑のことを、北朝鮮の人々は羨みと妬みの混じった視線で見つめてきた。一方の華僑は、逮捕されたり、財産を没収されたりするなど、中朝関係の冷え込みのとばっちりを受け続けている。
華僑を取り巻く環境は、年々厳しくなっているが、それでも彼らが北朝鮮で暮らし続けるのは「儲かる」からだった。ただし、締め付け強化に加え、近年は、権力に近い層が民間人から利権を取り上げる流れが強まっており、以前ほど儲かっていないようだ。
香港の亜洲週刊によると、2万人だった在朝華僑の数は、現在では5400人(丹東市政府関係者)まで減っている。北朝鮮を見限って中国に移住する人が増えており、その数は丹東市だけでも数百人に及ぶ。