連想される名前はアドルフ・ヒトラー、ヨシフ・スターリン、ポル・ポトあたりだろうか。記憶に新しいところではスロボダン・ミロシェビッチ。いずれの人物も、「残酷な独裁者」として悪名が高い。
そしてここに、金正恩氏の名前が加えられようとしている。しかし、まだ30代の半ばでしかない彼が、いつの間にこれほどの罪を犯したのか。
実際のところ、彼が問われている罪のほとんどは彼の祖父(金日成)と父親(金正日)によって重ねられたものだ。彼らは政敵や反対派を血の粛清で葬り去ることによって、あるいは政治犯収容所に閉じ込めることによって君臨してきた。
(参考記事:北朝鮮の「公開処刑」はこうして行われる)(参考記事: 赤ん坊は犬のエサに投げ込まれた…政治犯収容所の恐ろしさ)
こうした歴史は、正恩氏にとっては「負の遺産」そのものだ。まったくとんでもないものを押し付けられたものである。