中国政府は以前から、脱北者問題が出るたびにこれと同じ主張を繰り返してきた。しかし、中国政府が行ってきた脱北者の強制送還が、国際法に違反しているのは明白である。
中国が1982年に加入した「難民の地位に関する条約」は第33条において、生命や自由が脅かされる恐れのある領域に難民を追放したり送り返したりしてはならないと規定している。脱北者の多くが経済的理由から越境しているとしても、それは生き延びることを優先するあまり政治を考える余裕がないからであり、ほとんどの脱北者は政治難民として認められる要素を備えている。