労働党員になるためにも、また党員になってからも自分のポジションを維持するためには、上役へのワイロが欠かせない。それは、部下から受け取るワイロが財源となるが、部下がいなければ自力で調達せざるを得ない。それで生活苦にあえいでいる労働党員も多いという。
さらに、今の北朝鮮では労働党員になることがとてもリスキーだと考えられるようになりつつある。
別の情報筋によると、金正恩政権になってから、中央と地方を問わず、多くの幹部が粛清されている。労働党員になり、出世すれば粛清されたり、地方に追放されたりするリスクが高まる。それで、労働党員になりたがらない人が増えているのだ。
清津(チョンジン)市の労働党総務部の幹部は、腎臓の病気を患ったことを言い訳にして、病院に通い職場に出勤しなくなった。そのせいで解任されたが、次の日から市場で商売に励むようになったという。