配給所とは、文字通り配給を受け取る場所だ。北朝鮮は、他の旧共産圏でも類を見ない完全な配給制度を実施していた。つまり、日々の食べ物から生活必需品に至るまで、贅沢品を除いたあらゆるものを配給制にしていた。
人びとは、工場、企業所で働いた日数、労働強度、家族の数に応じて受け取った配給票と引き換えに、物資を受け取っていた。
金日成主席が存命していた1980年代には、国民1人あたり1日620グラムのコメが配給されていた。ところが、その後、遅配が増え、量が減り、1995年には配給そのものが完全に止まってしまった。