2012年には、清津(チョンジン)で保衛部幹部、道検察所幹部、道人民保安局幹部の4人が殺害される事件が発生した。遺体の横には「人民の名で処断する」というメモが残されていたという。
(関連記事:妻子まで惨殺の悲劇も…北朝鮮で警察官への「報復」相次ぐ)横暴な治安機関員に対する庶民の不満の高まりを受けて、金正恩党委員長は昨年、人民保安省(警察庁)に対して「捜索令状なしに家宅捜索をするな」という指示を出したと伝えられている。殺人は決して許されるべきことではないが、庶民の復讐が金正恩氏にこのような指示を出させたとするなら、それはすなわち怒れる大衆のささやかな勝利と言うことができるだろう。