亡命した兵士は、軍事境界線近くで車を降り、銃弾の雨の中を徒歩で南側へ逃げ込むという冒険に出ており、よほど切羽詰まった状況で脱北に踏み切ったと見られる。部隊内でK-POPを聞いたり、音楽ファイルを仲間に提供したりしたことが発覚し、逮捕寸前に逃げ出した――もしかしたら、亡命の背景にはこんなことがあったのかもしれない。
実際、北朝鮮においては最前線の軍人ほど、韓国文化の影響を受けているフシがある。
韓国軍は2015年8月10日、それまで11年間にわたり中止していた対北宣伝放送を再開した。この直前、北朝鮮側が仕掛けた地雷で自軍兵士の身体の一部が吹き飛ばされたことに対する報復である。
(参考記事:【動画】吹き飛ぶ韓国軍兵士…北朝鮮の地雷が爆発する瞬間)