銀河水管弦楽団の活動時期は2009年から2013年と短命に終わった。現在、北朝鮮を代表する芸術団は先述のモランボン楽団だ。既に自身の楽団を創設した金正恩氏にしてみれば、父・金正日総書記によって創設された銀河水管弦楽団にはそれほど思い入れもなかったのだろう。
一方、楽団に所属していた李雪主氏は、既に金正恩氏の夫人の座に収まっていた。しかしだからと言って、元の所属先や元同僚たちを庇護するだけのパワーが、すぐさま備わるはずもなかった。
そして実は、銀河水管弦楽団が解散された背景には、彼女自身と関連した深刻な「スキャンダル」があったのである。
(つづく【北朝鮮女性アイドルの波乱の運命(3)】:「芸術団虐殺事件」に隠された金正恩夫人の男性スキャンダル)