小学生数十人を含む死傷者1500人以上、悪夢のような大惨事である。
北朝鮮側の説明では、事故は龍川駅の引き込み線で、硝酸アンモニウム肥料(以下、硝安)を積んだ貨物列車と油槽車両の入れ替え作業中に起きた。硝安は民生用爆薬の原料としても使われる。龍川では、油槽車両に高圧電線が接触して火災が発生、過熱された硝安が大爆発したという。
一応、この説明は筋の通るものとして受け入れられているが、発生現場が金正日総書記の特別列車の中国からの帰路上にあり、タイミング的にも通過の約8時間後だったことから、「暗殺テロ」を疑う声はなおも消えていない。
フランスの類似ケース
メディアでは「爆発で空いた穴は深さ15メートル。地上での爆発では力学的にあり得ない。地中に埋められた爆発物の可能性がある」「訪中で成果の少なかった金正日は、実は時間を繰り上げて帰国していた」という趣旨の見方が展開されるなど、様々な角度からテロ説が述べられている。