読者の中には、このように考える向きもいるだろうが、これが北朝鮮にとっては途方もなく難しい問題なのだ。なぜなら、公開処刑のような人権侵害なくして恐怖政治は成り立たず、恐怖政治なくして、体制の維持は不可能だからだ。
(参考記事:謎に包まれた北朝鮮「公開処刑」の実態…元執行人が証言「死刑囚は鬼の形相で息絶えた」)だから、仮にトランプ氏が首脳会談で人権問題に触れたら、その場で決裂もあり得るのだ。だから金正恩氏は、国内メディアを通じて「その話だけはしないで」と、米国にシグナルを送っているのである。
(参考記事:「家族もろとも銃殺」「機関銃で粉々に」…残忍さを増す北朝鮮の粛清現場を衛星画像が確認)