ただでさえ、極めて深刻な事件として扱われる反体制落書きだが、今回は金正恩氏が徹底取り締まりを直接指示するほどの深刻さだ。それは、落書きされた建物が政治的に重要な意味を持つ施設だからだ。
落書きが発見された4.25文化会館は、金日成主席が抗日パルチザンを創設したとされる1932年4月25日を記念してその名がつけられた。金日成広場から北に4キロのところにあり、タワーマンション団地の黎明(リョミョン)通り、金日成総合大学、金日成氏と金正日総書記の遺体が安置された錦繍山(クムスサン)太陽宮殿、大城山(テソンサン)の革命烈士陵へと繋がる、北朝鮮国内でも最も政治的な重要度の高い場所のひとつだ。