しかし、うまく行かなかったため1人で子どもを育てることになった。北朝鮮には養育費という法的概念が存在しないため、夫の側の問題が原因で離婚したとしても、妻は経済的な支援を受けられない。
北朝鮮女性の苦しみの根底にあるのは、当局の立ち遅れた育児政策に加え、未婚女性が妊娠、出産することに対して否定的に見る社会の認識だ。
未婚女性が妊娠すると、「ふしだらな女」という視線で見られてしまうのだ。望まない妊娠により生まれた子どもを孤児院に預けるためにも、役所で登録しなければならないが、そうなると外部に情報が漏れ、噂が広がってしまう。