北朝鮮では近年で、新興富裕層のドンジュ(金主)が、賄賂を使って幹部から稼働しなくなった廃鉱の「運営権」を手に入れて再生させ、ボロ儲けするケースが増えている。
石炭や鉄鉱石の採掘は、社会主義計画経済の基幹となる事業だが、90年代末ごろから「外貨稼ぎ」のために人民武力部、総政治局、国家安全保衛部、人民保安部などの権力機関が独自に炭鉱を運営するケースが増えた。
そして、国民経済の資本主義化の中で10万米ドル単位の資金を蓄えているとされるドンジュらが、その権利を買い取って稼いでいるのだ。
マフィア化するドンジュ
こうした鉱山ビジネスの舞台は主に炭鉱だったが、最近では「金鉱」にもドンジュの潤沢な資金が流れ込んでいる。