米国務省で北朝鮮の人権問題を担当するキング特使は2日、米ワシントンDCの戦略国際問題研究所(CSIS)で開催された討論会で発言し「人権問題と関連して北朝鮮当局者を制裁対象とする方向で検討を行っている」と明らかにした。
一方、朝日新聞は先月28日付で、米国政府は政治犯収容所の運営に関与している国家安全保衛部(以下:保衛部)と人民保安部の幹部など10人前後を、早ければ今月中に制裁対象として指定する見通しだと報じている。
歓迎すべき動きである。しかし、保衛部が管理する政治犯収容所の凄惨な実態や、彼らの行う公開処刑の残忍さを考えれば、遅すぎたとも言えるし、ぬる過ぎるとも言える。
(参考記事:赤ん坊は犬のエサに投げ込まれた…北朝鮮「政治犯収容所」の実態)(参考記事:北朝鮮「公開処刑」の実態…元執行人が証言「死刑囚は鬼の形相で息絶えた」)
ナチスの虐殺放置「今も後悔」
少し前、脱北者出身で北朝鮮の人権問題を世界にアピールする活動を行っている人物に、米国の要人が次のように語ったという話を聞いた。