怪我をしてもまともな治療は望めない。治療費は全額自己負担になるため、とても払えず、ほとんどのケースで放置される。そればかりか、休んだ分の給料を削られてしまう。
北朝鮮労働者と頻繁に接触しているウラジオストクの韓国人ビジネスマンによると、北朝鮮労働者たちは「事故で死んだら、家族に1000ドル(約10万4000円)ぐらいは送ってくれるんじゃないか」と言っているという。
つまり、自分たちの命が1000ドルに過ぎないと考えているということだ。
ロシアも「加担」
実際、数年前に労働現場で死亡事故が起きたが、当局は他の労働者から10ドルずつ徴収して2000ドルを集め、半分を葬式代に使い、半分を家族に送ったというから、「北朝鮮労働者の命の値段は1000ドル」という話は、根拠のない話ではない。