北朝鮮の憲法(朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法)は、宗教の自由を保障しているが、実際は一切認めておらず、激しい弾圧を加えている。とりわけ、布教活動に熱心なキリスト教は「禁教」として弾圧の対象となってきた。
地下教会の信者が処刑
一例を挙げると、咸鏡北道(ハムギョンブクト)会寧(フェリョン)市に住んでいたパク・ミョンイル(仮名)さんは、中国を訪れた際に入手した聖書を所持していた容疑で、2000年の秋に保衛部(秘密警察)に逮捕された。裁判を経ずに過酷な人権侵害が常態化している収容所に送られ、その後の安否は不明だ。
(参考記事:北朝鮮、拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も)また、2010年には、平安南道(ピョンアンナムド)の平城(ピョンソン)市で地下教会に通っていた23人が逮捕された。