北朝鮮では、連日の厳しい寒さと食糧不足で餓死する人が相次いでいると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
北朝鮮の平昌冬季五輪への参加を受けて、朝鮮半島情勢は(先行きは不透明ながら)緊張緩和に向かっているように見えるが、そんなことはまったく関係のない厳しい現実が存在するのだ。
慈江道(チャガンド)の情報筋によると、中朝国境沿いにあるの満浦(マンポ)市のある協同農場で相次いで2件の変死事件が起きた。市民の間では、1990年代末の大飢饉「苦難の行軍」が再来ではないかと不安が広がっている。
(参考記事:「街は生気を失い、人々はゾンビのように徘徊した」…北朝鮮「大量餓死」の記憶)保安員(警察官)と農場管理者、人民班長(町内会長)は、餓死者の家を確認した結果、食べ物が完全に底をついていたことから、餓死したものと判断したようだ。餓死者の中には、一生を農場で働き続け模範農場員に選ばれた夫婦と、学校の卒業を控えていた娘がいたことから、隣人たちは心を痛めている。