北朝鮮で、金正恩氏の夫人である李雪主(リ・ソルチュ)氏も所属していた「銀河水管弦楽団」が、わいせつ映像を制作して、流布したことが理由に解散させられたという噂が流れている。
こうした中、北朝鮮当局は韓国と中国の映像ソフトを視聴することに対して、厳重な処罰を下すという布告文を各地域に伝えたという。デイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。
淫乱物を見れば強制労働
咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は次のように述べる。
人気記事:金正恩氏が反応「過激アンダーウェア」の美女モデル写真「最近、布告分が伝説された。そこには、韓国ドラマをはじめ、非社会主義現象を誘発する映像物と淫乱物(わいせつ映像)を販売したり視聴した場合、追放だけでなく、映像物の内容によっては、労働教化刑に処されると書かれてあった」
「109常務が現在活動中であり、一部の住民はすでに取り調べを受けている」
109常務とは住民の不法映像物の視聴を取り締まるために組織された検閲グループだ。
布告文の理由は淫乱スキャンダル
布告文には「録画機(ハード)の検閲を随時実施する。検閲の結果、中国映画などの不法映像物が収録されたメディアが見つかれば、厳重な処罰を適用する」と、記されているという。
人気記事:金正恩氏が反応「過激アンダーウェア」の美女モデル写真また、韓流ドラマを所持していれば、労働教化刑を適用すると記されている。とくに女性の裸体が登場するわいせつ物を視聴した場合は、より厳重に処罰される。
現在、不法映像物を視聴したとして通報され、分駐所(派出所)に連行された住民の中には、賄賂を渡して釈放される者もいる。その一方で、貧しい住民は、様々な取り調べなどで辛酸を舐めている。
芸術団員ポルノスキャンダルの噂も
人気記事:金正恩氏が反応「過激アンダーウェア」の美女モデル写真こうした調査は、長引けば長引くほど、罪が追加されるケースがあり、住民には不利となる。逮捕された住民を取り調べる過程で他の住民も巻き添えになる雰囲気であるため、身を隠した人もいる。
布告文が発表された背景には、「銀河水管弦楽団事件も不法映像物を制作したことが原因」という噂がある。
そして、当局は、住民が外国映像を視聴することを遮断するために、今回の事件を利用して、布告文を発表したと言われている。
そのため、住民たちは、「銀河水のために地下水(一般住民)まで罰を受けている」と皮肉りながらも、戦々恐々としている。
一方、銀河水管弦楽団でわいせつ映像を制作した主導者は処刑され、楽団は解散させられたという噂は、今も広まっており、収束に向かう気配を全く見せていない。
こうしたことから、北朝鮮の人々は、「当局は銀河水管弦楽団が絡んだ噂の拡散を防ぐため、住民への取り締まりを強化している」と見ている。