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北朝鮮「クズ鉄集め」にブチ切れた学生たちが向かった先は?

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北朝鮮では「鋼鉄電線を力強く支援しよう」というスローガンの下、毎年「クズ鉄集め」の運動が展開され、労働者や主婦はもちろん、小学生から大学生までが動員される。

各自に課せられるノルマは極めて厳しい。そのせいで、一部の学生たちが“ある行動”に出ている。

平安南道(ピョンアンアムド)のデイリーNKの内部情報筋は、厳しいクズ鉄集めについて次のように語った。

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「今年は朝鮮労働党70周年という『節目の年』でもあり、例年以上にクズ鉄集めのノルマが厳しい。職員数に応じ、企業所(会社)ごとに数十トンから数百トンのクズ鉄を集めなければならない」

ノルマがキツイだけでなく、達成できなかったときのペナルティも厳しい。例年と異なり、今年は部門の支配人(責任者)や党書記らが法的処罰まで受けるという。

その処罰から逃れるために、各道(行政単位)の「設備監督局」の関係者達はあちこちの工場、企業所を訪れて設備を調査。古くなった機械を廃棄処分にしてクズ鉄に回しているが、これがまた不評を買っている。

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「あの連中(設備監督局)はノルマを達成させるために、整備すれば動くかもしれない機械までクズ鉄として処理する。だから工場の責任者達は、対策を練らざるをえない」(平安南道の情報筋)

鉄道駅近辺には金属廃棄物置き場があるが、ここに動くかも知れない機械が、こっそり持ち込まれているという。工場に置いておくとクズ鉄として処理されかねないため、企業所の責任者達が設備監督局の目を盗んで隠しているのだ。

住民たちからは「機械が動いてこそ、製品が生産され利益も出る。まともな機械までクズ鉄にして何をしたいのやら。いっそのこと工場を丸ごと国家に捧げた方が楽だろう」という皮肉まで出る始末だ。

ナベ釜が戦車に化ける

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労働者だけでなく学生たちにも、毎月1人当り20kgのノルマが課される。この理不尽なノルマに学生達はついにブチ切れた!

「学生たちは、家庭で使う鉄製の食器類や鉄釜まで持ち出すかと思えば、夜間に工場を襲撃。機械を盗み出してクズ鉄として納めている」(平安南道の情報筋)

このように非合理的な方法で集められたクズ鉄は、千里馬(チョンリマ)製鋼所と城津(ソンジン)製鋼所に送られ、「戦車」と「火砲」に生まれ変わり「軍事パレート」で披露される。

ちなみに、女性たちや少年たちが「クズ鉄集め」に貢献していることから、戦車には「女盟号(女性同盟号)」「少年号」などの名前が付けられるという。