政治犯収容所などでの拷問・強姦・公開処刑の恐怖

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北朝鮮の刑事司法制度全体で適正手続が欠如していることは明白であるが、このことは特に、国家安全保衛部および朝鮮人民軍保衛司令部が取り扱う事件で顕著である。経験則からすると、事件の政治性が高いと判断されるほど、被疑者が憲法および刑事訴訟法が定める適正手続を受ける可能性は小さくなる。政治犯罪の被疑者は夜間に路上や職場で逮捕されて抑留施設に連行されることがしばしばである。取り調べの内容により逮捕理由が推測できるのみであること少なくない。

  • アン・ミョンチョル氏は、自分が政治犯収容所で長年の労働に服していた間に話をした収容者のほとんどは逮捕理由を知らなかったと証言した。「彼らの話によれば、ある夜、就寝中に突然[国家安全保衛部担当官が]家にやってきて逮捕された…収容者たちは悪い人間だと教えられた。しかし、これらの人たちは、自分がなジェそこにいるか理解していないことを知った。」
  • 元国家安全保衛部担当官は、政治犯罪の被疑者を逮捕するために必要なのは責任者の許可書のみであったと述べている。被疑者には逮捕理由が口頭で告げられるのみであった。
  • 2008年、国家安全保衛部担当官は咸鏡北道会寧で証人の20歳の息子を逮捕した。被害者はキリスト教への改宗者であり、中国の韓国系アメリカ人牧師と接触していた。逮捕の担当官たちは逮捕状を提示せず、被害者の母親に対し、自分たちが何者か、息子をどこに連行するのかを質問しないよう脅迫した。2年後、この一家は国家安全保衛部との個人的接触筋を通じて、息子は会寧で6ヶ月間の尋問を受け、最終的には裁判なしで第16政治犯収容所に送られたと聞かされた。証人はこの息子が「死んだも同然」であると嘆いた。しかし、生きて再び会うという希望は失っていない。

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