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『赤いクリスチャン』が伝える北朝鮮「地下教会」の現実

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「神様(キリスト)を否定しない罰として、15日間腰を90度に曲げて立っていなければなりませんでした」

「素手で便所掃除をさせられ、素手で便器を磨かなければなりませんでした。しかも便器を3日間舌でなめさせられました」

「学習が不十分だと言われ、真冬に下着だけの姿で、暖房もないコンクリートの床に10日間座らせられました。結局、手足が凍傷になりました」

「でも、一番苦しいことは寝られないことでした。『神様(イエス様)が天にいらっしゃる』と言わせないためでした」

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キリスト教の初期ローマ時代に似ている。いや、それ以上の宗教弾圧が現代も行われている。他の国の話ではない。北朝鮮で起きていることだ。

弾圧される信者たち

北朝鮮に地下教会があるということはある程度知られている。

地下キリスト教の信者たちは、キリストを信じたために監獄に閉じこめられ、収容所に追放され、処刑されている。

『赤いクリスチャン』
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しかし、甚だしい弾圧の中でも相変らず信仰を失わない信者たちと、彼らのために働いている宣教師たちがいる。こうした信者たちの証言と宣教師たちの働きの話を集めた本が、このほど出版された『赤いクリスチャン』だ。保安上の理由で、大部分の寄稿者が匿名になっている。

本に証言を寄稿した人々は、北朝鮮の地下教会の信者たちと、直接北朝鮮に行って働く宣教師たちだ。40以上の証言の中には、信じられないほど凄惨で悲しい殉教者たちの話がある一方、奇跡のように信仰を守り続けるエピソードもある。

拷問にも屈せず

北朝鮮の信者たちから実際に聞く宗教弾圧の話は信じ難いほど残忍だ。信者たちは聖書が見つかった瞬間、保衛部に連行されて拷問にかけられる。

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拷問されながらも神を否定することができずに死んだ17歳のコチェビの話や、監獄で人間以下の待遇を受け、中国に脱出した信者の話は、人に根本的な懐疑心を抱かせる。宗教を信じたという理由一つで人を拷問して殺す現実は受け入れ難い。

しかし、それにもかかわらず宣教師たちの働きと地下の信者たちの礼拜は続いている。聖書が不足して手で書き写し、中国で最大限、聖書の内容を頭に入れようとする北朝鮮の信者たちの話は命がけだ。彼らは御言葉に飢えているという理由で、命をかけて聖書を探す。

教会に聖書があふれているが、読みたいという欲望をあまり感じることがない大部分の韓国の信者たちにとって「赤いクリスチャン」は衝撃的だ。

40編以上の証言は、信仰、御言葉、苦難、生命、希望、祈りの6つの主題に分けられている。特に最後の6部「祈り」の章は、信者たちの共通した祈りの題目をまとめている。祈祷文には北朝鮮の地下教会信者たちが、いつの日か自由に礼拜することができることを切に望む内容が記されている。

北朝鮮に実際に地下教会があるのか、半信半疑の人々、宗教弾圧が事実であるのかまだ分からない人々にぜひ読んでもらいたい本だ。ローマ時代に迫害を受けた人々を、現代に見ることができるだろう。