米国の軍事専門メディアであるミリタリー・ドット・コムは14日、「世界の軍隊ワースト10」と題した記事を掲載。その中で北朝鮮の軍隊を第3位に挙げている。
(人気記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為)「性上納」が横行
この記事がワースト1位としたのは、中米のコスタリカだ。
といっても、同国は1949年に憲法で常設軍を廃止しており、警察と治安部隊を除けば軍事力を持たない。単純な軍事力比較なら、こうした結論が出るのは当たり前と言える。
ワースト2位は、腐敗しきったイラク軍だ。
人気記事:金正恩氏が反応「過激アンダーウェア」の美女モデル写真米英などが大金を投じて強化に取り組んできたにもかかわらず、イラク軍は大した兵力を持っていないと指摘している。
一時は、5万人もの実在しない「幽霊兵」に給料が支払われていたこともある。兵士のいない軍隊に仕事ができるはずもなく、おかげで国土を武装勢力「イスラム国」に席巻されてしまった。
そして、北朝鮮である。
人気記事:金正恩氏が反応「過激アンダーウェア」の美女モデル写真この記事が北朝鮮をワースト3に選んだ理由は、早い話が「見かけ倒し」であるということだ。
外国向けの宣伝映像には丈夫そうな体格の兵士、立派な装備、十分な食料が収められているが、実際にはヘナヘナで、訓練よりは建設作業ばかりしていると指摘している。
人気記事:金正恩氏が反応「過激アンダーウェア」の美女モデル写真これは、たしかにそのとおりだ。いま、北朝鮮で最も飢えているのは軍隊だと言われており、とても戦争どころではないのが本当のところだ。
(参考記事:金正恩氏の「ポンコツ軍隊」は米軍に撃たれる前に「腹が減って」全滅する)また、軍隊内では人事などを巡ってワイロが乱れ飛び、女性兵士に対しては「マダラス」と呼ばれる性上納の強要が横行している。
軍紀も何も、あったものではないのだ。
(参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為)朝鮮半島では2015年8月、北朝鮮がしかけた地雷で韓国軍兵士が吹き飛ばされた事件を巡り、南北の軍事対立が激化した。一歩間違えれば戦争というところまで行ったのだが、最終的には対話で衝突を回避している。
しかし、それは北朝鮮と韓国が、五分五分の立場で行きついた結果ではない。戦争の準備などまったく出来ていない北朝鮮が、装備と士気の充実した韓国軍の圧力に押し切られたのだ。
ただ、「北朝鮮などどうってことない」とタカをくくっていて良いのかと言えば、それもまた違う。
金正恩党委員長は2015年8月の屈辱を経て、核兵器開発をスピードアップさせたものと見られる。北朝鮮の経済力からして、核兵器と通常兵器の強化を同時に進めるのはムリだ。金正恩氏は今後も、核兵器に「一点張り」する路線を捨てないだろう。
それはつまり、万が一戦争になれば、いきなり核兵器を使ってくる可能性が高いということなのだ。
(参考記事:【動画】吹き飛ぶ韓国軍兵士…北朝鮮の地雷が爆発する瞬間)