たとえば、かつて金正日総書記の懐刀として辣腕を振るった柳敬(リュ・ギョン)氏。かつて、小泉訪朝を巡り日本側と水面下で接触していた柳氏は体制への忠誠心が厚く、金正日総書記から絶大な信頼を得ていたとされる。それでも、些細な報告漏れを政敵に突かれ、罠にかけられ家族もろとも銃殺された。
ちなみにその政敵こそ、後に正恩氏により粛清されることになる張成沢氏にほかならない。外側からは出世街道に乗っているように見えても、またいかに体制に忠誠を誓っていても、「一寸先は闇」なのが北朝鮮という国だ。
ところで最近は、粛清に伴う処刑が非常に残忍な方法で行われているとの情報が、北朝鮮国内から相次いでもたらされている。