この兵士の大腸には大量の便が残っており、銃撃による傷口から漏れ出て腹腔を汚染してしまった。さらには便に混じり、最長で27センチの回虫が数十匹発見されたというのだ。回虫が小腸を食い破ることで合併症の危険が高まるため、目視で除去したとのことだ。
「外科医師になって20年以上になりますが、韓国人の患者の大腸、小腸でこれほど大きな寄生虫は見たことがありません。韓国社会ではまず見られない現象です」(イ教授)
韓国寄生虫撲滅協会(現韓国健康管理協会)が寄生虫調査を始めた1971年、韓国国民の回虫感染率は54.9%にのぼった。しかし、1981年には13%まで下がり、1992年には0.3%、2016年には0.05%となっている。ただ最近では、無農薬野菜、魚の生食による寄生虫感染が問題になっている。