実際、金正日氏は存命中、自分でこのポストを兼務していた。部長の下には3人の第1副部長がおり、これが日本の中央省庁で言うところの次官クラスとなる。副部長はその下で、日本の官房長や局長よりやや高位にあると言える。
このようなキャリアを踏み、父親の現地視察に同行してきた金雪松氏の頭の中には、膨大な数の幹部たちに関する「データベース」が構築されていたはずだ。そして前回も指摘したとおり、金正日氏は遺書において、「金雪松を正恩の幇助者(助言者)として準備させ後押しするように」と指示していたとされる。
李氏はこの指示の真意について、次のように分析する。
「金正日は国家を守る軍や国家安全保衛部(現国家保衛省)、偵察総局などの安全保障部門を正恩に、経済など国内行政に関わる部門は金雪松に託し、両者の均衡の下で国家が統治されるよう望んだのだと思います」
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