ここに収容された政治犯が、核実験施設で防護服なし、すなわち放射能に被ばくしながら強制労働させられているという証言がある。
収容所の警備兵出身で脱北者のアン・ミョンチョル氏は、「若くて元気な政治犯たちがトラックに乗せられ、『大建設』という名目で核実験施設に連れて行かれた」と証言した。彼によると、それ自体が恐怖の対象だったという。
アン氏は、強制的な被ばく労働以外にも衝撃的で生々しい政治犯収容所実態を明らかにしている。例えば「母とその子は収容所内の懲罰棟に連行され、赤子は犬のエサの器に投げ込まれた」など、強制収容所内で常態化している残虐な人権侵害などについても証言し、その多くが「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)」の最終報告書に収められている。
(参考記事:北朝鮮、拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も)