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外事公演に参加する出演者たちは、平安北道新義州市の芸術家や学生、子供たちだが、公演の種目の選定と参加者は道の党宣伝部が直接批准(選定)する。公演の種目には、中朝の友好関係を強化するという目的に合う歌や踊りが選ばれる。

北朝鮮でもこの時だけは、北朝鮮の音楽や民族舞踊だけにこだわらずに、中国の歌や中国の舞踊、さらにはダンスまで織り交ぜてプログラムは多様で盛りだくさんなものになる。このような外事公演のために、芸術学院では学生を対象に、専門的なダンス教育を実施している。

2008年12月に入国した脱北者の金某さん(50歳・女性)が、「新義州に住んでいる友人の息子は幼いころから踊りが上手で、人民学校(小学校)1年生の時から、新義州芸術学院の舞踊課で踊りを学んでいた」と言い、「中国や日本など外国の公演にもたくさん参加したが、外事公演のために朝鮮舞踊だけでなく中国の伝統舞踊やダンスも学んだ」という話をした。

金さんは「その人の家に遊びに行った時、学院で教えているというダンスを一度見たいと友人の息子に言ったら、『学院の先生に、どこでもダンスを踊ってはいけないと言われたので踊れない』と断られた」と言った。金さんは「けれどもお母さんの友達に一度だけ見せてほしいと何度も頼んだら、その子は20分も1人でディスコの音楽に合わせてダンスを踊ってくれた。どれだけ柔軟で素敵だったか、北朝鮮にもあのようにダンスが上手な人がいるのだと思って、口をつぐむこともできなかった」と回想した。