公然と「権力批判」を始めた北朝鮮国民。金正恩氏は大丈夫か

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「先週、平壌からやってきた党幹部が実態了解(調査)のために清津(チョンジン)市で最も大きい水南(スナム)市場を訪れた。平服姿で自らが中央党(朝鮮労働党中央委員会)の幹部であることを明かして人々の話を聞こうとしたが、恥をかかされた」

車に乗らず徒歩で市場にやってきた幹部は、入口付近にいた商人に「中央党から来た、人民生活においてまず解決すべき問題は何か」と尋ねた。

質問された商人は躊躇することなく「水(雰囲気)も人間も何も変わっていないのに、何を変えようというのか」となじった。露骨に党幹部を批判する言葉に、周りにいた商人たちから共感の声が相次いだ。いたたまれなくなった党幹部は逃げるように去っていったという。

以前なら、公の場で党幹部を批判すれば、朝鮮労働党に対する重大な挑戦と受け止められた。しかし、国からの配給に生活のすべてを依存していたかつてとは異なり、市場で商売をして生きている今の北朝鮮の人々は、国を「恐れ多い存在」とは思わなくなってしまった。

(参考記事:「何かがおかしい…」国のやり方を疑い始めた北朝鮮の人々

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自分たちの力で生き抜いているのに何も恐れることはないと思った人々は、公の場でも躊躇することなく党や政府の批判をするようになったというのが、この2〜3年の傾向だと情報筋は語っている。ただし、神聖不可侵の金正恩氏、金日成主席、金正日総書記への批判は絶対に許されないという大原則は変わっていない。

こんなエピソードもある。