「もしかしたら人権侵害かも…」庶民の逆襲を恐れるようになった北朝鮮の警察官

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商人は、保安員の不当な要求に次のようなやり方で対抗する。ワイロを要求されれば相手の名前、所属、階級、要求したワイロの額、場所などの情報を記録しておき、次にワイロを要求されたら訴え出るというものだ。それも、同業種の商人が力を合わせて対応する。

その結果、降級処分を受けたりクビになったりした保安員も少なくないという。そのため、保安員たちは「これはもしかして人権侵害でひっかかるのではないか」ということを気にするようになった。折しも、経済制裁のせいで苦しい生活を強いられている人々は、ここぞとばかりに怒りを爆発させているというのだ。

「そういう対応に効果があるので、(一般市民も)以前のようにやられてばかりいない」(情報筋)

実際に人権侵害で処罰される者もいる。

(参考記事:北朝鮮、脱北女性を拷問した将校を厳重処分…人権問題を意識か

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こうした動向の背景にあるのは市場経済化だ。財産を持つ人が増え、今では「私有財産は神聖不可侵」という認識が高まり、それを侵害する動きに対して敏感に反応するようになったのだという。