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【画像】北朝鮮で干ばつが深刻…米衛星マップの各時期の比較

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米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)は18日、米海洋大気庁(NOAA)の分析に基づき、北朝鮮で干ばつが深刻化しているもようだと伝えた。

それによると、NOAAは4月後半から今月12日にかけて撮影された衛星写真を1週間単位で分析し、朝鮮半島とその周辺の「干ばつ指数(Drought index)マップ」を作成した。マップは干ばつの程度に応じて「中間」が黄色、「高い」が赤、「深刻」が濃い赤で示されている。【次ページに画像】

最新のマップ(5月6~12日)を見ると、朝鮮半島北部の多くの地域が赤く染まっているのがわかる。より詳しく見ると、北朝鮮北部の慈江道(チャガンド)と両江道(リャンガンド)、咸鏡南道(ハムギョンナムド)で特に深刻であるもようだが、他の地域も赤い色で示されたポイントが少なくない。

例年に比べ最悪

こうした現象は、今月に入り顕著になっている。4月後半の時点では、北朝鮮の中部地域を中心に「高い」レベルの表示が見られるものの、北部地域は「中間」以下とされていた。ところが同29日から今月5日にかけての週に入り、北部地域は黄色と赤の色で覆われ始めた。

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また例年と比べても、今年の干ばつが深刻であることがわかる。

5月前半を基準にすると、過去8年間で干ばつの割合が高かったのは2012年と2014年、2017年だった。今年はこれらの年と比べても、干ばつ指数マップに赤や濃い赤で表示された部分が多い。

北朝鮮も、干ばつの深刻さを訴えている。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は15日、全国でひどい干ばつが続いているとして、「今年の1月から5月上旬までの全国平均降水量は54.4ミリで平年(128.6ミリ)の42.3%であり、これは同じ期間の降水量としては1982年(51.2ミリ)以後、最も少なかった」と伝えた。

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また、干ばつは少なくとも今月末まで続くと見られ「下旬にも、降水量が平年の50%未満と少なくなれば、今年1月から5月までの全国平均降水量は75ミリほどで、気象観測以来、最も少ない例になる」としている。

米海洋大気庁が作成した2012年から2019年まで(5月前半基準)の朝鮮半島の干ばつ指数マップ(同庁=VOA)
米海洋大気庁が作成した2019年4月後半から5月第2週にかけての朝鮮半島周辺の干ばつ指数マップ(同庁=VOA)