北朝鮮との関係は、より難しい状況にある。韓国では、政府系シンクタンク・統一研究院が毎年発行してきた『北朝鮮人権白書』の2019年版の公開が遅れていることが問題視されている。今月7日に同研究院のウェブサイトに一時掲載されたが、すぐに削除された。同研究院は「校正中」と説明しているが、国民への残忍な人権侵害を非難されることを何より嫌う、金正恩党委員長への「忖度」であることは明らかだ。
(参考記事:北朝鮮女性、性的被害の生々しい証言「ひと月に5~6回も襲われた」)しかし文在寅政権としても、これをいつまでも公開しないというわけにもいかない。そんなことをすれば世論の非難が強まるし、公開したらしたで北朝鮮の不興を買う。
(参考記事:【写真】元人気女子アナが韓国政府を猛批判「北が敵じゃないって…」)文在寅政権が「板挟み」から脱する道は、しばらく見つかりそうもない。