「性上納してでも入りたい」は過去の話…朝鮮労働党の没落

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たとえば、外貨稼ぎ会社は党員の社員採用を避ける傾向にあるという。党の規約は6条42項で「党員が5人から30人までの単位(機関、企業所)には党細胞を組織する」と定めているが、党細胞が行う党生活総和の内容は、上部機関に報告される。すると、社内の機密情報が漏れてしまい、商機を横取りされるなどして不利益をこうむる。そこで、党細胞を作らなくても済むように、社内の党員の数を減らしたがっているのだと情報筋は説明した。

もっとも、金正恩氏とて党の没落ぶりについては厳しく認識しているはずなのだ。その証拠に、同氏は上述した党細胞委員長大会で、「非社会主義的現象を根絶するための一大革命的な攻勢を繰り広げる」と宣言した。

非社会主義現象とは、文字通り北朝鮮が標榜する社会主義の気風を乱すあらゆる行為を指す。たとえば賭博、売買春、違法薬物の密売や乱用、韓国など外国のドラマ・映画・音楽の視聴、ヤミ金融、宗教を含む迷信などなどだ。もちろん、その他の刑事事犯も含まれる。

しかし実際のところ、北朝鮮には社会主義の気風などほとんど残っていない。