北朝鮮「アフリカ豚コレラ検疫所」が風俗業に変身した理由

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ちなみに、平壌郊外にある間里(カルリ)駅の周辺には、数多くの売春宿が立ち並んでいるが、これは市内中心部とは異なり、取り締まりがゆるいことを利用したものだ。自動車衛生管理所も立地条件は似通っている。

(参考記事:風俗街へと変貌を遂げた「金正恩の都」の北の玄関口

自動車衛生管理所の売上がいかほどだったか、情報筋は言及していないが、やがて市民の間で「あそこは売春をしているらしい」との噂が広がったことを考えると、相当儲かっていたのだろう。

ところがどういうわけか、保安署(警察署)はそんな噂を聞きつけても、なかなか動こうとしなかったという。市民の間で悪い評判がさらに広がったことで、ようやく地元の党委員会が検閲(監査)を行った。所長は自己批判書を書かされたらしいが、それ以上の処罰を受けたかどうかは確認されていない。

郊外とは言え、平壌でイリーガルなビジネスを行うには、それなりの財力とコネが必要だ。この所長もおそらく、高官とのコネを使って、もみ消しを図ったものと思われるが、詳しいことは今のところわかっていない。