それも、実名や経歴については一切言及せず「母親」「平壌オモニム(お母様)」という敬称で呼ばれた。もちろん高ヨンヒは、平壌が故郷ではない。あえて言うなら「大阪オモニム」もしくは「鶴橋オモニム」がふさわしい。
また、同年には高ヨンヒ偶像化の「記録映画」が、朝鮮労働党幹部向けに配布されたが、後になって回収される騒ぎがあった。金正恩の実母「高ヨンヒ」の存在が一般住民にまで知れ渡り、「不都合な真実」が広まることを北朝鮮当局が恐れたのだ。いわば地雷を踏んだようなものだ。
【参考記事】北朝鮮、高ヨンヒ記録映画の回収騒動…住民の間でデマの発生を憂慮
回収騒ぎ以後、高ヨンヒに関する話は一切出て来ない。