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ねらわれる少女たち…第三国滞在中の脱北者の性犯罪被害が深刻

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北朝鮮の閉鎖的な社会構造による問題のひとつに、児童に対する性犯罪の深刻な実態がある。適切な性教育など当局による対策の不備、男性中心の社会的雰囲気による「隠蔽」によって表面化しないでいるだけだ。本紙でも過去、こうした実態について報道している。

(参考記事:北朝鮮で児童への性犯罪が深刻…「表面化していないだけ」

最も幼い少女を狙い

ならば、北朝鮮を脱出した後、中国など第三国に滞留している脱北者の実情はどのようなものだろうか。

脱北者は逃避行の途上であるという特性上、司法機関などに被害を訴え出ることができず犯罪に対して無防備な状態に陥りやすい。

「入国過程でのブローカーによる性犯罪、第三国に滞留時の人身売買、チャットなどを通じたインターネット性犯罪など、身分に制約を受けている脱北者は様々な犯罪に身をさらされている」

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多くの脱北者が、口を揃えてこの様に証言している。また、「韓国に入国後、被害者らは自身の『被害事実』を羞恥心から口外しないでいる」とも話す。韓国内の脱北者の間では性犯罪被害は「タブー視」されているのだ。

中国人労働者が集団で

第三国における脱北者の性犯罪被害は大きく2種類に分けられる。生き延びるために仕方なく行う売春と、現地の人身売買組織の餌食になるケースだ。

2008年に韓国に入国したA氏は「両親とともに脱北をした娘が、両親が中国で職に付くことが出来なかった為、毎晩クラブで売春を行っていたとの噂をいたことがある」と話した。

2001年に脱北し、中国で8年間を過ごした後、2009年に入国したB氏も「中国で脱北者が職に付くのは難しい。10代後半から20代後半の女性が酒場、カラオケなどで体を売るのを見たことがある」と語る。

「金を儲けるため自発的に行った人もいたが、人身売買に強制された女性も多い。ブローカーが3〜4人の女性を脱北させる際、最も幼い少女を強姦した。後で分かった事だが、このブローカーは人身売買組織のメンバーだった」と話した。

また、脱北者のC氏も「何年か前、中国で当時17歳だった脱北者の少女が石灰石鉱山で働いていたが、中国人労働者に集団で強姦された。その後、韓国に入国したが対人忌避症のため社会に適応できずにいる」と話した。

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この様に自由と生計のために脱北を選択しても、特殊な身分から法の保護を受けることができず性犯罪に直面してしまうケースが多い。

沈黙する被害者

状況の改善も難しい。

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イ・ヨンファン北朝鮮人権市民連合調査研究チーム長は「(性犯罪)被害者に事件の情況を聞き取り、加害者に対する法的処罰を加えようとしても、被害者が話をしようとしない。北朝鮮に残した家族に不利益が発生する事を心配している為だ」と説明する。

韓国で脱北者の定着支援を行っている政府機関、ハナ院の関係者も「脱北者が性犯罪に遭っている可能性は考慮しているが、正確な事実は確認できていない。当院は韓国社会への適応訓練が主要な業務だ」と話すのみだった。

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