当時のレストラン支配人で、女性従業員12人を引き連れて韓国入りしたホ・ガンイル氏は15日、聯合ニュースとのインタビューで、「(国情院が)東南アジアにレストランをオープンさせてやるから、従業員と共に脱北するよう勧めた」と証言。決めきれずにいると、「これまで国情院に協力した事実を北側に暴露する。脱北せよ」と脅迫されたと明らかにした。
ホ氏によると、女性従業員12人のほとんどは東南アジアのレストランで働くと思い、付いてきたという。ホ氏は集団脱北に国情院が介入したと主張してきたが、具体的な内容をメディアに明かすのは初めてだ。
これが事実なら、韓国政府が北朝鮮側からの女性従業員らの送還要求を跳ね付けるのは難しくなる。脱北者を強制的に帰国させるオペレーションに力を入れてきた北朝鮮当局は、「敵失」により思わぬ成果を上げることになるわけだ。
(参考記事:美人タレントを「全身ギプス」で固めて連れ去った金正恩氏の目的)実は、ホ氏が聯合に語った内容は、2016年5月に北朝鮮側が脱北した従業員の同僚らの記者会見を通じて発表していた内容とも一致する。朝鮮中央通信が報じた「誘拐場面」の描写は、たとえば次のような具合で、なかなかに生々しいものだ。